肺炎を予防する肺炎球菌ワクチンを接種すべき人はどんな人?について解説
こんにちは、広島市中区袋町の本通水田内科クリニック院長の水田 隆誠です。
肺炎を予防する効果のある予防接種をご存知でしょうか?
65歳になる年には自治体からの助成があるのでご存知の方もいらっしゃるかと存じます。
今回は肺炎球菌ワクチンについて解説しました。
肺炎は日本人の死因第5位であり、特に高齢の方が亡くなる代表的な病気です。
読んでくださった方にとってこの記事が少しでも役立つ情報となれば幸いです。
肺炎球菌とは?
肺炎を引き起こす原因微生物の中で、最も多い (26.2%) のが肺炎球菌です1)。
肺炎球菌による肺炎にかかるリスクは、65歳以上の方は50~64歳の人と比べて3.2倍高く、さらに基礎疾患がない健康な人と比較すると、糖尿病の方では1.9倍、慢性心疾患・腎疾患の方では2.6倍、慢性肺疾患の方では5.2倍に高いことが知られています2)。
そのため、高齢の方や、糖尿病がある方、慢性心疾患・腎疾患、慢性肺疾患がある方は、肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されます。
肺炎球菌ワクチンは、65歳になる年に自治体からの助成があります。
肺炎球菌ワクチンは3種類ある
令和8年3月31日までは、従来の肺炎球菌ワクチン (ニューモバックス®) が助成の対象でした。これは免疫が5年程度しかもたないため、繰り返して接種する必要がありました。
しかし、令和8年4月1日から、新しい肺炎球菌ワクチン (プレベナー®) が助成の対象となることが決まりました。これは一度打つことで免疫が生涯に渡って維持されるとされています。
さらに、助成の対象にはなっていないものの (つまり自費で接種する)、最新の肺炎球菌ワクチン (キャップバックス®) が令和7年10月に日本で接種可能となりました。
キャップバックス®は、肺炎の原因となる肺炎球菌の中でも、特に成人の肺炎の原因になりやすい型を重点的にカバーしたワクチンであり (侵襲性肺炎球菌感染症を起こす血清型の80.3%をカバー)、高齢者の方に特におすすめのワクチンです。
キャップバックス®も一度接種すれば効果が生涯続くとされています。
当院では、定期接種の方にはプレベナー®を、自費で任意接種される方にはキャップバックス®を接種しております。
すでにニューモバックスを接種したことのある方が5年後に接種を希望される場合は、キャップバックス®の接種をおすすめします。
ご希望の方はお気軽にご相談ください。
肺炎球菌ワクチン3種類の比較表
|
名称 |
ニューモバックス (MSD) |
プレベナー20 (ファイザー) |
キャップバックス (MSD) |
|---|---|---|---|
| 種類 | 不活化ワクチン | 不活化ワクチン | 不活化ワクチン |
| 持続期間 | 5年程度 | 生涯持続 | 生涯持続 |
| 費用 |
8,000円 (助成対象者は4,900円) |
7,900円 (助成対象者のみ) |
14,000円 |
| 注射方法 | 皮下注射 | 筋肉注射 | 筋肉注射 |
| 特徴 |
従来の定期接種の対象 (令和8年3月で接種終了) |
● 令和8年4月1日から定期接種 (65歳となる年) ● 侵襲性肺炎球菌感染症を起こす血清型の55.6%をカバー3) |
● 成人 (特に高齢者) で肺炎の原因となる菌株を広くカバー ● 侵襲性肺炎球菌感染症を起こす血清型の80.3%をカバー3) |
※料金は予告なく変更となる場合がございますので、ご了承ください。
※キャンセル不可
参考文献
1) 高柳昇. 日呼吸会誌. 2006; 44(12):906-15.
2) Imai K, et al. BMJ Open. 2018; 8(3):e018553.
3) 2024年の成人IPD由来肺炎球菌の血清型分布 (n=295). 小児・成人の侵襲性肺炎球菌感染症の疫学情報. (2026年2月26日 閲覧)
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