脈の測り方は?不整脈の早期発見に役立つ方法を解説
こんにちは、本通水田内科クリニック院長の水田 隆誠です。
脈の正しい測り方を解説しました。
このページが不整脈の早期発見につながり、一人でも多くの患者さんの病気が予防できることを願っております。
目次
脈とは何か
心臓は1分間に50~100回拍動しています。心臓が収縮すると全身の動脈に血液が送られます。このとき体の表面に近い動脈では拍動を触れることができます。これを脈 (脈拍) といいます。
脈の測り方
脈を触れることができる場所は、手首、首、足の付け根、足首、足の甲など数多くあります。
ここでは手首での脈の測り方について解説します。
手首の中央部分にコリコリとした腱があります。腱よりも親指側に動脈があります。
そこに反対の手の人差し指・中指・薬指を当てて少し力を入れて触ると、「トットッ」と脈打つのを感じることができます。
脈を触れたらリズムをチェックしましょう。正常は「トットットッ」と脈が規則正しいです。
不整脈では、脈が一拍抜けたような感じになったり (期外収縮という不整脈) 、脈と脈の間隔が不規則 (心房細動という不整脈) になります。
つづいて脈の数を数えてみましょう。脈は1分間に50~100回が正常です。
1分間も脈を数え続けるのは大変です。時計を見ながら10秒間脈を数えて6倍すると簡単です。
50より少ないか100より多い場合は、不整脈が原因となっている可能性があります。
なお、若い方では呼吸を吸ったときに脈が速くなり吐いたときに遅くなる「呼吸性不整脈」という現象がみられることがありますが、病気ではありませんのでご安心ください。
不整脈とは心臓のリズムが乱れる病気です
心臓のリズム調整機能に何らかの機能障害が生じておこる病気を不整脈とよびます。心臓のリズムが乱れると、それが脈の乱れとなります。
不整脈の最終診断には心電図検査が必要ですが、ご自身で脈を測り脈の乱れに気づくことができれば病気の早期発見につながります。
心房細動という不整脈では、脈のリズムが完全に不規則になります。
心房細動は心不全や脳梗塞の原因となる病気で、カテーテルアブレーションによる治療や脳梗塞予防のお薬が必要となる場合があります。
心臓や脳は一度ダメージを受けると基本的に再生しません。不整脈の早期発見・早期治療が大切です。
脈の乱れに気づいたら早めに医療機関を受診しましょう。
脈の乱れに気づいたら何科を受診すればいい?
脈の乱れは心臓が原因となっている可能性があります。循環器内科の受診をおすすめします。
本通水田内科クリニックでは循環器内科の診療を行っております。脈の乱れが一時的なものであっても24時間心電図で詳しく調べることで診断につながることがあります。お気軽にご相談ください。